昨日実施された総選挙において民主党が圧勝し、民主党を中心とする政権が誕生することになりました。これはマニフェストへの期待とともに、長年にわたり続いてきた自民党を中心とする政権の下で、格差や貧困の拡大、雇用や社会保障への不安が増大する中で、こうした現実政治に対し、国民が厳しい審判を下したという側面が強いと思います。
いずれにしても、今回の政権交代は、政治を変えたい,暮らしを良くしたい、という国民の切実な願いの現れであることは間違いありません。ぜひ、民主党を中心とする新しい政権には、こうした国民の切実な声に謙虚に耳を傾け、国政を進めて欲しいと願っています。
私は、市政運営に責任を持つ市長として、焦点の一つになった地方分権については、 ぜひ、着実に進めて欲しいと願っていますが、そのカギは、基礎自治体(市町村)の税財源の拡充、にあります。それは、いま、多くの国民が期待している医療や福祉、教育、子育て支援、介護などの仕事の多くは、地方自治体が担っているからです。どの自治体でも、財源が確保できれば、もっと市民のために充実させたいと思っている施策は多数あるはずです。蕨市では、すでに、経費削減の努力を行いながら、子ども医療費無料化の拡大などに取組んでいます。民主党のマニフェストには、「地方の自主財源を大幅に増やします」とありますが、これまでの補助金の振り替えも含めて、総額として、地方の財源が増える方向で、ぜひ、取組んで欲しいと期待しています。
また、大型公共事業の見直しを含めて無駄遣いを徹底してなくし、子育てや教育、医療、介護を充実させる方向は、ぜひ、進めて欲しいと思います。
その他、中学生までの子どもに一人月額26000円を支給する子ども手当て、ひもつき補助金を廃止し地方が自由に使える一括交付金にする、ガソリンなどの暫定税率の廃止などのマニフェストについては、国が財源の責任を負い、地方自治体の財源をきちんと確保しながら実施することが重要です。
今回の総選挙の結果が、歴史的な政権交代であったことは間違いありません。今後、激動の時代が続くことが予感されますが、私は、市長として、常に、蕨は一つの立場で、7万市民の幸せと生まれ育った故郷・蕨の発展のために、引き続き全力を尽くしてまいります。
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